アパート、マンションなどの賃貸経営は、長期にわたる事業です。長期的な収支計画(収支シミュレーション)を立て、どれだけの収益を得られるかを確認することはとても大切です。このページでは、収支計画のポイントをご紹介します。
収支計画とは、「収入」から「支出」を差し引いて、いくら収益を得られるか、年単位で表にまとめたものです。年間の「収入」合計額が、「支出」の合計額よりも多い場合は、収益を得られます。賃貸オーナー(大家)として賃貸経営を成功させるためには、収支計画を、現実性を持って計画することが大切です。収支計画は融資を受ける際にも必要になりますので、下記にご紹介する収支計画を算出する際のポイントを踏まえ、収益が得られる計画になっているか確認しましょう。
賃貸経営における主な収入や支出を把握したら、次に「収支計画書」を作成します。
「収支計画書」は、家賃などによる「収入」と、ローン返済額や諸経費といった「支出」、建物の修繕に必要な「修繕積立金」など、収入から支出を差し引いた「収益」がどれくらいでるのかを、年単位で具体的に示したキャッシュフロー表です。
賃貸オーナー(大家)として賃貸経営をする上で、「収入」となる家賃は最も重要です。周辺の家賃相場より高く設定すると、なかなか入居者が決まらず、空室率が高くなる恐れがあります。逆に安い場合は、利回りが低くなります。また、中長期的には、建物の経年劣化により、将来家賃を値下げすることも想定しておきましょう。
ご自身で家賃相場を調査するには、インターネットを利用すると便利です。借りる人向けのサイトで、周辺の物件がいくらで貸し出されているか調べ、参考にしましょう。
また、最終的にはプロである不動産会社によく相談した上で家賃を設定することをおすすめします。
収支計画を立てる上で、平均的な入居率と、最悪の場合の入居率の両方を想定しておくと安心です。新築の場合は、100%の入居率を確保できる場合もありますが、築年数が経てば、空室のリスクは必ず伴います。空室率がどの程度までであれば、収益を得ることができるか、事前に把握しておきましょう。
敷金(保証金)は、あくまで預かり金です。
「収入」には計上せずに収支計画を立てることをおすすめします。
入居者が退去した際のクリーニングやリフォーム費用、クーラーなどの備え付け設備の修理や取り換え費用など、数年単位で必要になる修繕費と、外壁や内装などの大規模なリフォーム費用など、数十年単位で必要になる修繕費等、修繕費には様々あります。修繕費用は毎年積み立てるなどし、収支計画を立てておくとよいでしょう。
賃貸経営は、景気動向や税制の変化に大きく影響を受けます。そのため、当初たてた収支計画と誤差が生じるケースが多々あります。修繕費用の上昇や金利の引き上げなどにより支出が増える場合や、逆にエリアの再開発により家賃相場が上昇することも考えられます。市場動向に合わせ収支計画を軌道修正するために、定期的に見直すことをおすすめします。
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